出向く教化―第12組坊守学習会【しゃらりん36号】

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私たち第12組坊守会では「定例学習会」として、毎年さまざまなテーマで学びの機会を設けております。今年度は「声明作法」をテーマに、昨年9月と10月の2回にわたり、山名彰英先生(第22組因超寺)をお招きしました。
今回、私を含む若手坊守からの希望で、月忌参りにも対応できるよう、改めて正しいお作法を実践的に学ばせていただきたいとお願いしました。先生は資料をご用意くださり、丁寧にわかりやすく、そしてとても和やかに教えてくださいました。

第1回目の「おつとめの作法」では、「正信偈」の正しい読み方を教わり、改めて日頃の「くせ」に気づかせていただきました。第2回目は、会処寺院のお内仏の前で、お荘厳やお焼香の仕方について実践的に学び、坊守一人ひとりが先生にお作法をみていただき、ご指導いただくなど、とても貴重な機会となりました。

また、先生がご経験された月忌参りでのエピソードも、とても興味深く聞かせていただきました。その中で、お内仏の正しいお荘厳をお伝えすることも大切にしつつ、ご門徒さんの思いに寄り添いながら、お声がけをされているというお話を伺い、坊守としてたいへん勉強になりました。

学習会の後、まだ月忌参りの機会はありませんが、自坊の行事で、ご門徒さんの手本となれるよう自信をもっておつとめやお焼香ができるようになりました。

「出向く教化」を通じて、私たちの思いにピッタリと応えてくださる、素晴らしい学びの機会をいただきました。

(第12組慈恩寺・墨林浩子)