サンシュユ
大安も仏滅もなし

 新しいお墓を建てたいが、お彼岸とかお盆とか年忌の時やなかったらあかんと言いますが本当でしょうかと聞かれます。そういう時期に合わせるのもよろしいでしょうが、思い立った時に建てるのがいちばんよいのではないでしょうかと答えたら主人の年忌は三年先になりますし、安心しました。早速準備をすすめますとのことでした。お内仏(お仏壇)の場合も同じです。

 お墓の建碑式や、引っ越しでお内仏のおわたまし(御移徙〈ごいし〉法要と言います)を大安の日にするとか、なかには年忌が大安の日になればとか、とかく大安を気にする人も多いし、また、友引の日に葬式を出すとあかんとか、満中陰が三月(みつき)にまたがるといけないとか耳にすることも多いものです。

 本当にそうでしょうか。科学的な根拠があるのか。案外、みんながそう言っているからと縁起(えんぎ)をかつぐというか、気にする人が多いのではないでしょうか。

 仏滅の日に生まれてくる子もあれば、大安の日に死んで行く人もあります。今年の元旦は仏滅でしたし、3月17日の公立高校の学力検査の日も仏滅になっていますが、全員が不合格になるのか、そんなことはありません。

 大安や仏滅は一体誰が決めたのでしょうか。

 先勝(せんしょう)・友引・先負(せんぷ)・仏滅・大安・赤口(しゃっこう)の六曜(六輝)は暦法の一つで、中国の昔、農耕のための天候の目安として並べたに過ぎないとされています。

 まさに「如来につつまれた日々、大安も仏滅もなし」「今日もよし 明日もまたよし あさっても 良しよしよしと生きる喜び」、毎日が「日々是好日(ひびこれこうじつ)」、大安も仏滅もなしとの確信を待ちたいものです。

(平成2・3・20)

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Last modified : 2014/12/10 3:18 by 第12組・澤田見(ホームページ部)