~「花は言葉を 持たないが 唯、生命尊しと 今年も咲く」 

 春、願わずとも花は咲く。また、時が来れば、願えども花は散る。一つとして昨年や昨日と同じ花や草木はない。生命(いのち)の営みが花となり、若葉となって今年も顔を出す。よくよく案じてみれば、なんと不思議な営みであろうか。その営みは桜花であろうが、足下のタンポポであろうが、雑草と言われる草花であろうが上下、善悪はない。唯、唯、今、ここに生命ありとの営みである。そして、その営みに感動し、そして愛でるか、否かは人間の思いの問題である。~
 そして、かつて、その大自然の営みに気づき、比較を許さない「ここに大いなる生命あり」と、高らかに宣言した人がいる。その人こそ、仏陀釈尊である。伝記はそのことを、誕生後ただちに七歩歩んで「天上天下、唯我独尊」と宣言されたと伝えている。

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Last modified : 2014/12/13 16:36 by 第12組・澤田見(ホームページ部)