~「自分の本当の尊さに出会えない人は 他人の真の尊さにも気づかない

 親兄弟も含め他人の尊さをどこで感じているのだろうか。損得の利害が介在しての尊さならば、損害を被れば憎悪へと転化し、自分との比較による敬いなら、比較の眼が変化すれば軽蔑へと転化しかねない。
 一方、自分の尊さはどこで感じているだろうか。権威か権力か能力か財力か、それとも人格か品位か、はたまた血統や肩書か、どれもこれも、傲慢や卑下や孤独や排除という世界がつきまとうようだ。
 そもそも、この身、この生命はどこからきたのであろうか。親の親、そのまた親の親、元をたずねれば気が遠くなる。また、その間に、どれだけの生命を礎、犠牲にし、願いをかけられてきたのか。私物化を許さない謝すべき我が身が、今、ここにいる。そんな我が身に出会えれば、他も蔑ろにはできないだろう。

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Last modified : 2014/12/12 10:00 by 第12組・澤田見(ホームページ部)