にんげんは じんせいのげんしを みうしなうと まよいくるしむ

~ 人間は 人生の原始を見失うと 迷い苦しむ ~

 4月8日は釈尊の誕生を祝う「花まつり」だ。釈尊は誕生すると直ちに、七歩あゆみ、右手で天を、左手で大地を指し、「天上天下唯我独尊」と宣言したという。天からは甘露の雨が降り、大地は震え、花々は咲きみだれたと伝説されている。
 この「唯我独尊」との言葉は、決して「自己中心的」「独善」という意味ではない。生命(いのち)あるものとして、代わることのできない唯独りの存在として、この世に誕生したことのもつ意味、尊厳を教える言葉である。しかし人は、生命ある存在に託された意味を見失い、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天の迷いの世界で苦しむ。その六世界を一歩踏み出し、この身に託された原始の願い、存在の原点に目覚めよと、教え示しているのである。 
(ス)

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Last modified : 2014/12/11 6:52 by 第12組・澤田見(ホームページ部)