~ 当たり前の ことに驚く 有難さの発見 ~ 

 子どもの頃に比べ、一年の経つのが年々早くなる。誰もが抱く感覚ではないだろうか。見る物、聞く物すべてが真新しい子どもの頃と違って、年を重ねるたびに、見る事、聞く事にも慣(な)れ、いつしか感性も鈍り、さまざまな事柄を当たり前として、単に流してしまってはいないだろうか。
 人生経験がものを言う場合もあるが、逆に経験という慣れから、何を見ても、聞いても心が驚きを忘れてしまう事もある。蓮如上人は、そんな私たちに「ひとつのことを聞きて、いつも、めずらしく、初めたる様に、信のうえには、有るべきなり」と教えられている。
 歳末、上人のお言葉の如く「信心の溝をさらえて、弥陀の法水を流」したいものである。 

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Last modified : 2014/12/12 11:25 by 第12組・澤田見(ホームページ部)