~ 当に 相 敬愛すべし 相 憎嫉することなかるべし ~仏説無量寿経~  

 人は共に敬い愛し、憎しみ嫉(そね)んではならないと、『仏説無量寿経』で釈尊は教えられている。
 体温と匂いの無いインターネットで情報が溢れる昨今、ネット上で誹謗、中傷、脅迫する事件をよく耳にする。匿名という、相手が見えない言葉は不気味で恐ろしく、受けた人の心も身体も傷つける。
 「悲しい人に遇って、悲しいなぁ。苦しんでいる人に遇って、苦しいなぁ。嬉しい人に遇っても、嬉しいなぁと、ともに言えるんです。そんな人生を歩かせていただいているようです。」とは、『詩集~ありのままがありがたい』(難波別院発行)での著者、横山定男さんの言葉だ。そこには体温をもった仏の「大悲同感」ともいえる眼がある。共に悲しみ痛む心があってこそ、人心の上に「敬愛」も成り立つようである。

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Last modified : 2014/12/12 11:45 by 第12組・澤田見(ホームページ部)