信心の人は その心すでに 浄土に居す ~善導大師~ 

 パーソナル・スペースという言葉を耳にしたことがある。人はコミュニケーションをとる相手との物理的な距離を意識するのだそうだ。いわば「縄張り意識」だ。それも心理的私的空間で、誰でもが、いつでもどこででも、大なり小なり、そういうスペースを無意識の中に持っているというのだ。
 その存在空間を見失う、いわゆる「居場所」を見失うと、人は孤独感、孤立感を覚えるそうだ。問題は、如何なる空間(場)を求めようとしているかである。自分(人間)中心の価値観・物差しを根拠とするか、開かれ共に響き合える空間を願うかである。
 お彼岸の月である。亡き人をご縁に、この身は此岸(娑婆・穢土)に居りつつも、彼岸(浄土)を心の拠り所としたいものである。

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Last modified : 2014/12/20 14:30 by 第12組・澤田見(ホームページ部)