ご縁ご縁 みなご縁 こまったことも みなご縁 ~木村 無相~ 

 日常生活の中で、当たり前のように使われていた「ご縁」という言葉。全てが縁によって生起本末する人生の厳粛な事実を、私たちの祖父母は道理としてよく理解し、納得していたのではないか。
 現代は、テレビや雑誌の占いを見て、今日は縁起がいい、悪いなどと、一喜一憂している姿をしばしば見かける。私たちは「縁起」という仏教の真理にまで、よしあしを分別する始末だ。
 科学と経済中心の生活に慣れ、真実のはたらきに共感できなくなっている私たち。「無縁社会」と感じる人が多い中、もし「無縁」と言い切るなら、その自分の身勝手さに目覚める機縁を賜りたいものだ。

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Last modified : 2014/12/13 12:03 by 第12組・澤田見(ホームページ部)