一本の草も 生きねばならぬ 使命を持っている~藤原鉄乗~ 

 アスファルトの割れ目や隙間から生え、人に踏みつけられても、抜かれても、気がつけばそこに生えている植物の生命力には、いつも驚かされる。

 現在、日本では年間3万人を超える人が自ら命を絶っている。与えられた場に根をはり、そこがどんなに厳しい場所であろうと生き続けようとする植物とは異なり、私たち人間は、なぜか苦悩の中に埋没し、誠に残念なことに、自らいのちを絶とうとする時がある。
 植物は光の方向に生きている。生きるために光を求めるというのに、私たち人間は、しばしば生きる光を見失ってしまう。自分の心の闇を照らす光が自分の中にはたらいていることに気づけた時、生かされている大地に立つことができるのだろう。

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Last modified : 2014/12/13 12:11 by 第12組・澤田見(ホームページ部)