死ぬことが情けないのではない 空しく終わる人生がやりきれないのだ~浅田正作

 人生において空しい出来事として想像し恐れるのは「死」でしょう。築いた地位や名誉や財産の全てを、私の存在もろとも失う「死」。ところが浅田さんは詩のタイトルで「思い違い」と言われます。
 「空しい」という言葉は、「み(身)な(無)しい」から生じた言葉で、形だけあっても中身が無い状態を言うそうです。浅田さんは私たちが人生の中身を入れ間違っているとも言われているのでしょう。
 仏教では人生を「無常」という事実で押さえます。私の状況や境遇は常に変化し、思い通りにならない。それが私たちの事実です。私たちはこの無常において、どのような境遇を生きることになっても空しく終わらない、確かな道を求めているのでしょう。
 本当の人生の中身とは、道が定まること以外にないのでしょう

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Last modified : 2014/12/13 12:24 by 第12組・澤田見(ホームページ部)