居場所を奪われる そういう世界を 地獄という ~  竹中智秀  ~ 

 人間は他と関わりをもたず生きることはできません。関わりの中で喜びや悲しみ、苦しみ悩みを共にし、そのかけがえなさを自覚する。そこで、生きる実感や喜び、力も湧きあがって来るのです。そここそが私たちの大切な拠り所であり居場所なのです。そこを離れて人間といえる私はないのです。
 ところが今、私たちは様々な価値基準で人を評価し選別しています。時に存在を無視したり否定して、排除すらしています。かけがえない居場所であるにもかかわらず、自ら人間を見失い苦しんでいるのです。まさにそれは地獄というほかないのでしょう。
 年の瀬は一年を振り返る季節。生きる実感や喜びを共に頂く生活を取り戻したいものです。

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Last modified : 2014/12/13 12:31 by 第12組・澤田見(ホームページ部)