細々(さいさいに 信心の溝をさらえて 弥陀の法水を ながせ ~蓮如上人~ 

 今年は宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌の年ではあったが、何よりも3月11日の東北地方太平洋沖地震による大津波被害そして福島原発事故による被害は国土だけではなく人々の心に大きな傷を残し続けている。如何にして復旧、復興が可能か多くの方が思案をめぐらし力を注いでいる。また、直接に被災していない人も当初は、各人の信条に基づいて心を痛め、何らかの救援に関わった。
 しかし、その信条の眼差しや耳も残念ながら時を経るに連れて他の事柄に向けられつつあるのも事実である。宗祖は「愚者になりて往生す」との師・法然上人の教えを生涯大切にされている。今一度、念仏の教えの法水を心の溝に流して、原点の眼差しと耳を確かめる、心の大掃除の年末である。

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Last modified : 2014/12/13 11:18 by 第12組・澤田見(ホームページ部)