一番あてに ならぬのは わが心です。 ~  武宮礼一  ~ 

 今は価値観の多様な時代である。次から次へと新しい価値観が生み出され、大いに刺激し合いながら。様々な価値観が主張し、競い合う。
 しかし、その競い合いの勝負は、私の好き嫌いで決まる。自分の都合が良ければ受入、都合が悪ければ切り捨てる。そしてまた、新たな都合で価値あるものを選び求める。その繰り返しで、右往左往するだけの人生ならば、それほど空しいものはない。
 そのような自分の姿に気付かされるのは、真実(まこと)のことばに遇い、真実の教えを依り処にして生きる人との出遇いによってである。一番あてにならぬものをあてにして、偽物を追い求めている限り、流転に終わりはない。

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Last modified : 2014/12/13 12:17 by 第12組・澤田見(ホームページ部)