念仏者は 無碍(むげ)の一道なり ~親鸞聖人~ 

 『歎異抄』のお言葉である。親鸞聖人は続いて「信心の行者には、天神地祇も敬伏し、魔界外道も障碍することなし」と語られる。一方、その主著『教行信証』の中に『涅槃経』の「仏に帰依せぱ、終(つい)にまたその余の諸天神に帰依せざれ」という教えを引用し、さらに、「未だ人に事(つか)うること能(あた)わず。いず<んぞよく神に事えん」という『論語』の教えを、独自の領解で、「人いずくんぞ能く鬼神に事えんや」と示している。まさに「鬼神につかえてはならない。人間がどうして鬼神につかえることができようか」と教えているのである。
 鬼神とは人間を奴隷化し空過させる価値観であろう。人間を真に独立者たらしめんと願った親鸞聖人の七五○回御遠忌法要が今月から厳修される。

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Last modified : 2014/12/13 11:05 by 第12組・澤田見(ホームページ部)