私のあたまに つのがあった つきあたって 折れてわかった ~ 榎本栄一  ~ 

 角があるとは高慢な態度や強情を張ることを表しているのでしょう。一般に「角を折る」とは、そういった態度を改めて素直になることを言います。
 しかし、私たちはどこまでも自己中心的で(利養)、自分を善く見せることばかりに奔走し(名聞)、優劣で他を見下し生きています(勝他)。しかも、他人の角はよく見えても、自分に角があるとはおもっていません。その私たちの角は、つきあたって折れて初めてわかるのでしょう。
  自分の身勝手が生んだ取り返しのつかない出来事に、これまでの生き方が悔やまれ恥じることが促される。この慚愧心をもってしか日ごろの身勝手なあり方が破れることはないのでしょう。

Pocket

Last modified : 2014/12/13 12:33 by 第12組・澤田見(ホームページ部)