「本山柴講」というご縁

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御影堂の前で赤本くん・蓮ちゃんとともに撮影

茨木市の山間部、旧三島山手組(現在大阪教区11組の一部)には、本山の報恩講に薪や柴を持ってお参りする「柴講」が伝わっています。報恩講のお斎を作るのに使ってもらおうと、今から200年ほど前、組内の9ヵ寺が中心となって組織され、また近隣の車作板谷(くるまつくりいたや)の教行寺ご門徒も参加しました。住職が毎年交代で当番をして呼びかけ、集めた柴610束を牛の背の乗せ、淀川の前島(高槻市)まで運んだのち、船で本山へ納められたとのこと。 現在、柴講は栄久寺、教圓寺、長徳寺、長福寺、教誓寺、円福寺の6ヵ寺と板谷の教行寺門徒により行われています。また、時代の変遷とともに運搬も牛・船から、鉄道、トラックへと形態が変わり、今では金納になっています。昭和15年から28年まで薪の統制がしかれ、一時やむなく途絶えましたが、現在まで毎年、引き継がれてきました。今回、11月23日に長徳寺さんが当番を務め、貸切バスで24人が揃ってお参りしました。当日は、穏やかな晴天に恵まれ、10時からの日中に参拝したのち、表小書院にて「采納式」が執り行われました。富田財務長から真宗本廟報恩講をささえる「講」の意義について語られました。その後、大寝殿に移り揃ってお斎を頂きました。午後からは、阿弥陀堂の修復現場の見学や渉成園散策を行い、日程を終えました。本山柴講というご縁をいただき、報恩講に参拝することの大切さをお互いに確かめ合う機縁となりました。