コロナ禍にも法縁を〜門徒会員勉強会は法話を書面で配布〜

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新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向で、ワクチン接種も進んでいますが、まだまだ油断できない生活が続きます。組門徒会の事業も会員が一同に集まる形での実施は見合わさざるを得ないのが現状で、6月の総会も中止となり、書面で議案の賛否を問う形となりました。毎年9月に行っている勉強会も、法話を書面で会員に送って読んでもらう方法を採らせていただきました。

今回は、第17組法觀寺住職の廣瀬俊師による「浄土という故郷─天親菩薩造論説─」という講題の法話を文章化したものを、各会員に届けました。正信偈の一節である「天親菩薩造論説」は、七高僧のお一人の天親菩薩が浄土の教えを明らかにして下さったことを、親鸞聖人の手で表現されたものです。浄土は「無くてはならないもの」、即ち「私たちの帰るべき故郷」といただくことができます。それは、「当たり前」の日常が「有り難い」ものに転換する眼が開かれる世界です。浄土と語られる世界が私たちに本当に開かれることによって、いかなる人生も喜びと満足の中に生き切ることができるのでしょう。コロナ禍の今だからこそ、私たちは浄土に出遇うことが心から願われているのではないでしょうか。

今回お配りした法話は、ご自身の体験を交える等しながら、筋道立てて分かり易くお話しされており、是非お目通しの上、お味わいいただきたい内容になっています。コロナの感染状況が予断を許さない以上、これからも当面の間は制約のある生活が続きそうですが、何とか聴聞の機会を可能な限り用意することで、大切な法縁の場を護持していきたいと考えています。