第7組人権研修会開催

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令和5年2月25日、難波別院同朋会館において第7組人権研修会が開催されました。

講師として真宗大谷派僧侶であり、産業カウンセラーとしてもご活躍されている三橋尚伸先生をお迎えして、講題「世間の価値観を超える –心理学の教えで再考する超世間の共感援助–」のもと、お話をいただきました。寺族・ご門徒総勢34名の参加があり、カウンセリング心理学や生物学といった普段真宗の法話ではあまり聞くことのない分野のお話に、みなさま熱心に聞き入っておられました。

先生は、他者を理解し援助するには自己を知らねばならないということをまずは述べられ、私たちの多くが今まで触れることのなかったカナダの精神科医エリック・バーンの「交流分析」の基本的な考え方をわかりやすくお示しくださいました。

こうした心理学的アプローチで自己を理解することは、人権問題を真に自己の問題として考える契機でもあると述べられました。自己を知るということは、自己の中に差別意識がたしかにあると発見することにほかならないからです。人権問題と自己理解とは別に取り扱われるべきものではけっしてなく、自己の中に差別意識がけっしてなくなることはないという事実を発見するということこそが、人権問題を考えていく基盤になっていくとご教示いただきました。その上で、世間的価値観から「超世間的」価値観への転換こそが、私たち仏道を歩むものの方向であるとお示しくださいました。

カウンセラーとしてもご活躍する先生のお話の中には、人の「クセ」を指摘する場面もあり、ふんぞり返ったり、腕組みしたり、足を組んだりして話を聞いている人(おもに僧侶)は、人の話を斜め上から聞いている証拠だ、といった指摘もあり、思わず自分の態度を顧みた方も多かったのではないでしょうか。かくいう私も…