隠されている関係性を明らかにする試み

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第2回 親鸞フォーラムin大阪の開催に向け、各氏より『南御堂』誌にいただきました「仏教×家族」についてのコメントです。

芹沢俊介氏(評論家)芹沢せりざわ 俊介しゅんすけ 氏(評論家)

1942年東京都生まれ。評論家。上智大学経済学部卒業。
家族や教育、犯罪などに関して積極的に発言を続ける。
著書に『家族としての意志』(岩波書店)、『ピノコ哀しや-手塚治虫ブラックジャック論』(五柳書院)、『親殺し』(NTT出版)など、ほか多数。

隠されている関係性を明らかにする試み

「子どもは誰かと一緒のとき、一人になれる」――これは、イギリスの小児科医で児童精神科医であるドナルド・ウィニコットの言葉です。

30年近く前、まだこの国にない、体系だった養育論を作りたいと思い立ったとき、今は亡きウィニコットの、この謎のような、珠玉の命題に出会ったのでした。

「子ども」というときの、「子ども」は誰か?
「誰かと一緒」というときの、「誰か」とは誰か?
「一人になれる」というときの「一人」とは、どういう状態を表しているのか?

このような問いを立てて、そこに隠されている関係性を明らかにしてゆく作業が始まりました。この試みが養育論の構築過程となっていったのです(『養育事典』明石書店2014年)。

そして、そこに親子が現れ、家族が姿を現して来たのです。

はたしてどんなふうに?

『南御堂』第705号 2021年(令和3) 4月1日発行 5面より


詳細、参加のお申し込みは第2回 親鸞フォーラム in OSAKA 特設ページへ。


緊急事態宣言(大阪モデル赤信号)の発出等、新型コロナウイルス感染症拡大状況によっては開催形態の変更、または中止の場合があります。

#親鸞フォーラム