第17組 坊守会1日研修会
- 2025年05月24日(土)16:58
5月22日、17組坊守会にて、滋賀県大津市にある等正寺へ研修旅行に行ってきました。
出発前日までは大雨の予報でしたが、当日は暑さを感じるほどの好天に恵まれました。
大谷派・等正寺においては、住職より法話を拝聴いたしました。内容は、蓮如上人が比叡山を追われ近江にご滞在された頃の逸話である「堅田の源右衛門」を軸に展開されました。この逸話は、源右衛門の息子である源兵衛が、蓮如上人の御真影を取り戻すために自らの首を差し出したというものです。
本願寺が焼き討ちにあった際、蓮如上人は親鸞聖人の御真影を三井寺に預けられました。その後、山科に本願寺が建立され、預けていた御真影の返還を求めたところ、御真影のおかげで参拝客が増加した三井寺はこれを渋り、「返して欲しければ生首を二つ持ってこい」という難題を突きつけました。この話を聞きつけた信心深い堅田の漁師である源右衛門が、息子の源兵衛にその話をすると、源兵衛は自らの首を差し出すことを申し出ました。源右衛門は、その首を持って「せがれの首と自分の首で首二つだ!」と三井寺の僧に迫りました。これに驚いた三井寺の僧は、直ちに御真影を返還したと伝えられております。ゾッとするような内容のお話ではあるのですが、住職のお人柄でしょうか。終始優しい語り口調でしたので大変興味深く拝聴させていただきました。
等正寺はまた、江戸時代より続く、真宗本廟(東本願寺)と吉崎別院(福井県)の間を蓮如上人の御影に供奉して歩む仏事「御影道中・御下向」の初日の宿泊所としても有名です。
その後は、もう一つのお楽しみ。坊守様によるご昼食の時間でした。等正寺の坊守様は、京都の料理学校「ラ・キャリエール」の元講師で、現在は「佐知’s Pocket」として、お菓子の販売でも人気を博しておられます。
お料理の美味しさはもちろんのこと、器へのこだわりにも凄いです!最初に供された「御仏供のおこげ」から、そのクオリティの高さに驚かされました。おこげにかける餡は、坊守様ご自身がその場で丁寧にかけてくださり、心のこもったおもてなしを感じました。ただ食事をいただくだけでなく、実際に調理された方から直接ご説明をいただきながら味わう料理は、また格別の美味しさがありす。しかも、そのお料理をお作りくださったのが同じ坊守ということで、親しみと感動もひとしおでした。
食事の後は、足を延ばして琵琶湖畔に今春オープンした「LAGO大津たねや」へ向かいました。「LAGO(ラーゴ)」とは、イタリア語で「湖」を意味するとのことです。大津プリンスホテルの駐車場から橋を一本渡ると、すぐに「LAGO大津」に到着します。店内には、『クラブハリエ』や『たねや』の商品をはじめ、数多くの菓子や土産品が並び、見応えのある空間となっていました。季節限定商品の「たねやカステラ 瀬戸内レモン」は、今春から8月末までの限定販売とのこと。9月以降は、また別の限定商品が登場するそうです。オープンして日が浅いですが、今後はさまざまな植物が施設を包むように植えられていく予定だそうです。ぜひ数年後に、また再訪してみたいものです。
今回は14名のご参加でしたが、マイクロバスを利用したことで、食事会場の選択肢が広がり、大変有意義な行程となりました。もちろん、今後はより多くの方にご参加いただければと思っております(笑)。
これから夏本番に向けて一層の暑さが予想されますが、その前にこのように皆さまと交流を深める機会を持てたことを、大変ありがたく、嬉しく思っております。