第二組 聞法会を開催しました

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2023年9月27日(水)午後2時より、浪速区の憶想寺(神保朝成住職)を会場に、今年度最後となる第2組聞法会「共に学ぶ正信偈」が、ご講師に新田修巳先生(第4組正業寺)をお迎えして開催されました。例年になく厳しい残暑が続いていましたが、組内の住職、坊守、門徒会、推進員ら33名が参加しました。
先生は何枚もの資料を用意して下さり、人生において最大の課題である生老病死について親鸞聖人はどのように教えてくださっているかということについてお話し下さいました。
先生は25歳頃から人間は死んでいかなければならないという問題が自分自身にとって一番の課題になったと話されました。
そんな頃、先生は友達に会いに行かれる途中立ち寄った書店で、高見順の『詩集死の淵より』を買われ、その中の「帰る旅」という詩が友達と話題になり、詩の中で、死を[我が家に帰る]とも[大地に帰る]とも言われていることについて、先生がどのようにして帰っていくのだろうかと問いかけられたら、友達は本願力によって帰
るのではないかと答え、そのとき先生は本願力によってお浄土に運ばれるとはどういうことだろうかと疑問を持たれたと。
休憩の後、阿弥陀の本願が私たちにどのように手渡されたのかということについて、先生は『教行信証』信巻、本願成就の文より「諸有衆生、その名号を聞きて、信心歓喜せんこと、乃至一念せん。至心に回向せしめたまえり。かの国に生まれんと願ずれば、すなわち往生を得、不退転に住せん。…」(聖典212頁)(先生註:如来がわれわれに対して回向してくださる。「回向」…「欲生我国」。「南無阿弥陀仏」そのものが「欲生我国」という如来の呼びかけである。)と読み上げられ、いろいろお話しくださいました。
最後に、曾我量深師の言葉「信に死し、願に生きよ」にも触れられ、本願は私たちの内に法蔵菩薩となって、私たちと一緒になって共に生き、共に死んでくださると確信していると、力強く話されました。

(レポート:細川克彦〈佛足寺〉)