第21組・北畠顕成(組通信員)

日本最古の陸軍墓地 ー真田山陸軍墓地ー

2024年10月4日(金)、戦争展実行委員会はフィールドワークを実施しました。

今回フィールドワークに訪れたのは、大阪市天王寺区玉造にある「真田山陸軍墓地」。

真田山陸軍墓地維持会の𠮷岡武さん、近藤力也さんにガイドしていただきました。

【真田山陸軍墓地】

大阪城の南、真田山丘陵地に、旧陸軍将兵の墓石が整然と並ぶ真田山旧陸軍墓地があります。大阪は日本陸軍創設の地として位置づけられ、明治2年から大阪城を中心に軍関係施設が次々と設けられ、明治4年この地に墓地が創設されて、日本で最初の陸軍墓地となりました。現在の墓地の面積は4,550坪(約15,000平方メートル)を越え、明治6年の徴兵令以前に属する士官・兵士の墓碑にはじまり、西南戦争、日清・日露・第一次世界大戦から第二次世界大戦にいたるまでの5,100基以上の墓碑が並び、8,200余の遺骨を納めた納骨堂を擁しております。また、将校・兵士だけでなく軍事物資の輸送・その他下働きとして雇われた軍役夫や日清戦争や第一次世界大戦で捕虜となった清国兵・ドイツ兵の病死者の墓碑など、当墓地独自の被葬者もみられます。

明治4(1871)年に設置された真田山陸軍墓地は、全国で80ヶ所以上つくられた陸軍墓地の中でも、最古の歴史を持っています。それだけに、納骨堂や墓碑等の傷みが激しく、殊に墓碑は材質のもろさも加わって、その多くが風化や崩壊の危機に直面しています。特に、墓碑の傷みは著しいものになっており、全墓碑のうち、70%近くが何らかの傷みが見受けられ、その内、1000基を超える墓碑がいつ崩壊してもおかしくない状態にあります。

公益財団法人 真田山陸軍墓地維持会 ホームページ

はじめに近藤さんがスクリーンを使ってお話してくださいました。展示室で貴重な資料も見させてもらいました。

破損墓碑群の前で献花させていただきました。

参加者は9名。当日雨が降っていましたが、墓地をガイドしていただく間は一旦やみました。破損した墓碑が多く見られました。

墓碑は階級などによって区画されていました。一つ一つ丁寧にご説明いただき、委員も熱心に耳を傾けていました。

納骨堂(忠霊塔)。劣化による耐震工事中でした。令和7(2025)年完成予定です。

最後に𠮷岡さんが自身の戦争体験を語って下さいました。「今までの戦争の悲劇を知って、平和がどんなに有り難いか考えてほしい」とおっしゃっていました。

8回におよぶ大阪大空襲で、最も多くの犠牲者を出したのが1945年3月13日から14日にかけての第1回大阪大空襲でした。戦争展実行委員会では、第1回大阪大空襲のあった3月に毎年パネル展を開催しています。来年2025年、3月5日(水)~3月26日(水)に開催予定です。今回の「真田山陸軍墓地」のフィールドワークの展示を中心に考えています。

「疑惑和讃」を考える

第21組法話を考える会では、今年度から「和讃」をテーマにさまざまな講師の方々からお話をいただいております。今年度第2回目の「法話を考える会」は講師に平原晃宗先生をお招きいたしました。

平原晃宗(ひらはらあきむね)氏。1970年生まれ。京都教区山城第五組正蓮寺住職。大谷中・高等学校、京都光華高等学校宗教科講師。大谷大学非常勤講師。

「疑惑和讃を考える」というテーマで講義をしていただきました。

親鸞聖人は法然上人の念仏の教えを正確に伝えたいという願いで教行信証や和讃をつくられた。

法然上人は「信心」は明確にされたが、「疑」ということは何を意味しているのか法然上人の書物からは読み取れない。

親鸞聖人は「疑」ということをどういうふうに受け止められたのか。

「疑」という言葉が親鸞聖人の書物の中には沢山あるが、集中している箇所が『正像末和讃』の五十三首が終わってからすぐ展開していく疑惑和讃である。

二十三首の疑惑和讃を見ていけば親鸞聖人が「疑」ということをどういうふうにいただいたのか見えてくるのではないか、と疑惑和讃に注目した理由を話して下さいました。

また親鸞聖人がどういう思いで疑惑和讃をうたわれたのか自身の見解を語って下さいました。

善鸞義絶や関東の門弟の異義や動揺が起こり、親鸞聖人は心が痛み、色々な事を思われ、自分自身を見つめ直された。

そこから明らかになったことはこういう自分でも弥陀の本願によって救われていく。

そのことをはっきりうたっているのが、『正像末和讃』五十三首の一番最後にうたわれている恩徳讃である。

その恩徳讃から展開していく疑惑和讃は、門弟たちに疑いをもってはいけないという戒めではなく、親鸞聖人が自分自身の身をうたったのではないか。

本題に入る前にも法話と感話について資料を使ってお話いただき、非常に内容の濃い講義でした。平原晃宗先生どうも有り難うございました。

10月3日(木)、午後6時から堺支院にて開催。参加者は9名でした。前半の講義。

後半の質疑応答、座談。

第42回夏季仏教講座開催されました!

2024年7月13日(土)、第21組主催による第42回夏季仏教講座が開催されました。講師に草野顕之さん(大谷大学名誉教授)をお招きいたしました。

会場は3年連続となるフェニーチェ堺 大ホール。

参加者は405名。今回も「第21組チャンネル」でライブ配信を行いました。

【開会】

○真宗宗歌

○勤行 正信偈(同朋奉賛式)

○開会の挨拶

○講演 草野顕之さん 講題「親鸞聖人伝の史実と伝承」

なぜ「親鸞聖人伝の史実と伝承」という問題に関心を持ったのか

三つの種類の伝承をどのように考えるか

・史実が何らかの目的で改変された伝承

・後世に何らかの目的で創作された伝承

・何らかの史実を物語として伝えた伝承

越後・関東には親鸞聖人にまつわる様々な伝承が残っています。その伝承について配布された史料をもとにわかりやすくお話いただきました。

○能登半島地震復興支援活動の映像の上映 (休憩時間)

先日21組の組長を含む数名が実際に現地に赴き、本堂の片付けなど支援活動を行いました。

【閉会】

○閉会の挨拶

○恩徳讃

今回能登半島地震救援金の募金箱を受付に設置いたしました。多くの皆様からご協力いただき誠にありがとうございました。総額152846円集まりました救援金は、大阪教区を通して被災地へ送らせていただきます。

毎年のように今年も夏季仏教講座が開催でき、たくさんの方に来ていただくという事が当たり前の事ではなく、本当に有り難い事であると改めて感じます。ご参加いただいた皆様、ライブ配信をご視聴いただいた皆様、心よりお礼申し上げます。

 

第21組「法話を考える会」新年度始まりました

今年度第1回目の法話を考える会が、6月26日(水)午後6時から堺支院菩提樹の間に於いて開催されました。今年度より和讃をテキストに各講師にお話いただき、お聖教を学んでいきます。今回講師に浄土真宗本願寺派の直林不退先生をお招きいたしました。

【直林不退(なおばやしふたい)氏】 1958年群馬県生まれ。滋賀県大津市浄土真宗本願寺派淨宗寺住職。相愛大学客員教授。節談説教研究会副会長。

 

前半は直林先生にご講義いただきました。始めは伝統説教の構成法、和讃について。次に「煩悩にまなこさへられて 摂取の光明みざれども 大悲ものうきことなくて つねにわが身をてらすなり」(『高僧和讚』)を讃題としてお話されました。

「親鸞聖人がつくられた和讃は、難しい教義を民衆に分かりやすく解説する為につくられたのではなく、声に出して唱える為につくられた。分かるんじゃなくて声に出して唱えていく中で身に付いていく世界がある。」と和讃について話され、「節にのって語られた言葉は言葉を冷凍保存する力がある。節にのって語られ耳に入ってきた言葉は意味が分からないなりに人間の脳にインプットされ、それが何かの縁に触れて冷凍の氷が解ける様に意味が分かるようになる。」と続けて話されました。「ことばの冷凍保存」という言葉が非常に印象に残りました。

また言葉に抑揚をつけて話す節談説教はどんどん引き込まれてく魅力がありました。

 

後半は質疑応答・座談。

・型がある西と型がない東の法話について

・法話に自己を語るかどうか

・節談説教研究会について

・節談説教が民衆、妙好人に対して与えた影響

様々な質問があり、中身の濃い質疑応答となりました。

 

改めて法話を考えるいい機会となりました。直林先生どうも有難うございました。

21組研修旅行 ~長浜~

21組は5月30日(木)、31日(金)の二日間にわたり、長浜において研修旅行を行いました。

初日は五村別院を参拝。

【五村別院】慶長2年(1597年)、地元の有力者・大村刑部左衛門らが、本願寺第12世教如上人に寺地を寄進し、聞法道場を建立したのが始まりとされています。「五村御坊」とも呼ばれ、教如上人や本願寺の教団を強く支えた湖北の門徒ゆかりの寺として、重要な役割を果たしてきました。現在の本堂は享保15年(1730年)に再建されたもので、延宝2年(1674年)に建立された表門と共に国の重要文化財に指定されています。本堂西南には教如上人の遺骨が納められた御廟があり、命日である10月5日には「五日講」の法要が盛大に営まれています。

歴史を感じる本堂で、余間の教如上人の絵像など中まで拝観させていただきました。教如上人は身長180㎝で顔の長さは30㎝あったそうです。

二日目は長浜別院大通寺を参拝、研修。

【長浜別院大通寺】本願寺第12世の教如上人は、湖北門徒に仏法を説き広めるための道場「長浜御堂」を、旧長浜城内に開きました。安土桃山時代末期、京都に東本願寺が建立されたのを機に、道場から「無礙智山(むげちざん)大通寺」と号する寺院として改められました。慶安2年(1649年)、彦根藩主・井伊直孝の土地寄進によって現在地に移転、本堂をはじめとした伽藍が整備されていきました。本山から譲り受けた伏見桃山城の遺構と伝わる本堂や大広間など、建造物の多くが重要文化財に指定されています。「長浜の御坊さん」と親しまれ、毎年7月には「夏中」が勤まり、多くの参拝者で賑わっています。

輪番の宮戸さんにお話いただきました。長浜教区の1カ寺あたりの平均門徒戸数が25戸と少ないことには驚きました。2024年7月から長浜教区は教区改編により京都教区と合併されます。京都教区になっても今までと同じ活動をしていきたいとおっしゃっていました。

諸殿拝観は、重要文化財など貴重なものが多くとても見応えがありました。書院(新御座)では、昨年公開された映画「レジェンド&バタフライ」の信長、家康、光秀が一堂に会すシーンが撮影されたようです。

今回参拝させていただいた日が偶々清掃奉仕の日になり、私たち21組も清掃奉仕に参加させていただきました。護持運営委員会、門徒会、組の方々と小雨の降る中除草作業を行い、またとない経験をさせていただきました。

 

7/13(土) 第21組 夏季仏教講座開催のご案内

第21組では、今年も夏季仏教講座が開催されることとなりました。ご案内させていただきます。

【第42回夏季仏教講座】

日時 2024年7月13日(土) 開演14時 (開場13時30分)

講師 草野顕之さん (大谷大学名誉教授)

講題 「親鸞聖人伝の史実と伝承」

会場 フェニーチェ堺 大ホール

主催 真宗大谷派 大阪教区第21組

どなたでも聴講いただけます。お問い合わせは堺市、高石市、和泉市内の真宗大谷派の寺院までお願いします。

 

第42回夏季仏教講座チラシ

2024夏季仏教講座チラシ

チラシに聴講券が付いています。プリントしてお使い下さい。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

また第21組チャンネルではライブ配信、後日配信を予定しています。

真宗大谷派 大阪教区第21組 – YouTube

前回、前々回の講座もご視聴いただけます。

【講座前編】第41回夏季仏教講座(講師・近松誉さん/講題・真宗の仏事) (youtube.com)

【講座後編】第41回夏季仏教講座(講師・近松誉さん/講題・真宗の仏事) (youtube.com)

第40回夏季仏教講座 講師:田代俊孝先生【前半】 (youtube.com)

第40回夏季仏教講座 講師:田代俊孝先生【後半】 (youtube.com)

 

どうぞよろしくお願いいたします。

『一念多念文意』を紐解く

第六回法話を考える会『一念多念文意』を紐解く(堺支院)

第21組法話を考える会では、お聖教を学ぶということで、2020年度から講師に本明義樹先生(京都教区山城第五組専光寺住職・大谷大学講師)をお招きし、ご講義いただきました。はじめは新型コロナウイルスの影響で開催できない状態が続きましたが、無事に全六回の講義を終えることができました。
〇第1回『一念多念文意』を「読む」ということ (2021/12/25)

〇第2回『一念多念文意』の撰述とその背景 (2022/7/26)

〇第3回「一念をひがごととおもうまじき事」① (2022/9/30)

〇第4回「一念をひがごととおもうまじき事」② (2022/12/25)

〇第5回「多念をひがごととおもうまじき事」① (2023/7/14)

〇第6回「多念をひがごととおもうまじき事」② (2023/12/23)

一声の念仏でも往生できるのか、念仏は多く称えなければならないのか。「一念多念のあらそい」による混乱をを何とかしなければいけないと、親鸞聖人は『一念多念文意』を関東の門弟に向けて送られました。『一念多念文意』とは、親鸞聖人が隆寛律師の著された『一念多念分別事』を明らかにし、「いなかのひとびと」に向けてわかりやすく丁寧に説き示されたものです。全六回にわたって『一念多念文意』をテキストに深く学び、改めて親鸞聖人の教えを確かめていくことができました。

お聖教や教えを通して、言葉の意味だけを理解したからといってすべてを理解したことにならない。言葉が生み出されたその人のふれている世界に私達が共感できるかということが、非常に重要であり難しいと先生はおっしゃられていました。

本明義樹先生には大変お忙しい中ご出講いただき誠にありがとうございました。。

【第21組】第41回夏季仏教講座開催!

第41回夏季仏教講座

日時 2023年7月15日(土) 14時開演

会場 フェニーチェ堺 大ホール

講師 近松 誉さん

講題 真宗の仏事 ~過去・現在・未来~

参加者 493名

7月15日(土)、「第41回夏季仏教講座」が行われました。夏季仏教講座は、真宗大谷派大阪教区第21組の主催で長年にわたり開かれてきました。本来であれば2020年に第40回の節目を迎える予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大により2020年、2021年と中止に。昨年2022年にようやく第40回目の夏季仏教講座を開催することが出来ました。会場は昨年に引き続きフェニーチェ堺 大ホール。暑い中500人近くの方が参加して下さいました。参加者の皆様、またライブ配信を視聴していただいた皆様、本当にありがとうございました。前回は規制もあり不安定の中での開催でしたが、今回は規制も緩和され、前回よりも多くの方が足を運んで下さり、さらなる継続開催に向けて新たなスタートが切れたのではないでしょうか。

今回講師に近松誉さん(慧光寺住職・真宗大谷派本廟部定衆 兼 本廟部長)をお招きし、「真宗の仏事 ~過去・現在・未来~」をテーマにお話いただきました。前後半に分けて宗教における儀式のもつ意味や真宗の儀式の歴史などわかりやすくお話して下さいました。また現在放送中のNHK大河ドラマ「どうする家康」の仏事指導を担当された時の話もして下さいました。皆さん熱心に聞いておられました。

当講座はこちらからご視聴いただけます。

第41回 夏季仏教講座 (講師・近松誉さん/講題・真宗の仏事) – YouTube

最後に全員で恩徳讃を斉唱。昨年は規制があり、正信偈のおつとめや真宗宗歌・恩徳讃の斉唱は声を出す事が出来ませんでした。4年ぶりの全員で声を出しての恩徳讃斉唱は何とも言えないものがありました。

 

 

 

 

ピース大阪・大阪城周辺フィールドワーク(2023.7.4)

1トン爆弾の爆風によってずれたといわれている大阪城天守閣の石垣

戦争展実行委員会では7月4日(火)にフィールドワークを行いました。参加者は9名。最初にピース大阪を見学。戦時下の状況が分かりやすく展示されていて、改めて戦争とは怖いものでありまた悲惨なものであると感じました。続いて大阪城周辺を散策しました。

ピース大阪 大阪国際平和センター  屋根・外壁工事中でした

第二次世界大戦末期である1945年(昭和20年)、大阪は8度の大空襲にあいました。特に大阪城周辺には陸軍第四師団司令部・大阪砲兵工廠があったことから、標的になりました。現在も大阪城周辺には戦争の跡がいくつも残っていました。

蓮如上人袈裟懸けの松・蓮如上人六字名号碑

陸軍第四師団司令部庁舎

大阪城天守閣のずれた石垣

山里曲輪石垣の弾痕

大阪砲兵工廠荷揚げ門

大阪砲兵工廠化学分析場

大阪砲兵工廠表門

中国製の狛犬

当日は最高気温35℃。炎天下の中でしたが、無事に最後の中国製の狛犬まで巡る事ができました。委員の皆様本当にお疲れ様でした。現在大阪城は観光地として賑わい(外国人観光客がたくさん訪れていました)、陸軍第四師団司令部庁舎は複合施設「ミライザ大阪城」として改修されていました。今の姿からは想像できないですが、かつてここ大阪で戦争があったという事を忘れてはなりません。

戦争展パネル展(3/11~)・映画上映会(3/16)開催します

明日3月11日(土)から4月9日(日)まで、御堂会館1階エントランスにて、戦争展2023「戦争 その過ちを繰り返さない~防衛の島 友ヶ島 ~」を開催します。各日9:00~17:30、入場無料でどなたでもご覧いただけます。

また3月16日(木)17:00より『沖縄スパイ戦史』の映画上映会を行います。会場は難波別院同朋会館講堂。こちらも入場無料でどなたでもご覧いただけます。ご来場お待ちしております。20230311戦争展チラシ(映画チラシ込み)小

お問合せ  真宗大谷派大阪教務所 TEL 06-6251-4720

 

 

 

戦争展 2023 パネル展開催のお知らせ

 

20230311戦争展チラシ(モバイル)

私たち戦争展実行委員会では、第1回大阪大空襲(1945年3月13日~14日)のあった3月の時期に毎年戦争展を開催し、二度と戦争を起こしてはならないと呼びかけ続けています。

今年も戦争展パネル展を開催させていただきます。今回はフィールドワークで訪れた友ヶ島を中心に展示いたします。「戦争 その過ちを繰り返さない」為に、ご一緒に戦争について考えていただけたらと願います。

入場無料でどなたでもご覧いただけます。ご来場お待ちしております。

 

戦争展 2023

 戦争 その過ちを繰り返さない

     ~防衛の島 友ヶ島 ~

日時 2023年3月11日(土)~4月9日(日) 9:00~17:30

会場 真宗大谷派 難波別院 (南御堂) 御堂会館1階エントランス

主催 真宗大谷派 大阪教区教化委員会 戦争展実行委員会 

お問合せ 真宗大谷派大阪教務所 TEL 06-6251-4720

 

※3月16日(木)17時より『沖縄スパイ戦史』の映画上映を難波別院同朋会館講堂にて行います。入場無料です。戦争展パネル展と併せてお願いいたします。

 

戦争展実行委員会 友ヶ島フィールドワーク (9/29)

戦争展実行委員会では、毎年戦争遺跡を巡るフィールドワークを行っています。今年は和歌山県加太市にある友ヶ島に行ってきました。

友ヶ島という名の島があるのではなく、紀淡海峡に浮かぶ4つの島(沖ノ島・地ノ島・虎島・神島)の総称を友ヶ島と呼びます。

友ヶ島は大阪湾への進入路に位置するため、黒船来航の頃から重要拠点とされてきました。明治時代には由良要塞の一つとして砲台群が設置され、約600人の兵隊が駐屯する軍事要塞の島として第二次世界大戦が終わるまで使用されました。終戦後、砲台は取り壊され、大砲は処分されましたが、今も砲台跡や弾薬庫跡などが島に残っています。

参加者は9名。午前10:30に加太港に各自集合し、フェリーで友ヶ島へ。現在友ヶ島はラピュタの島として人気観光スポットとなっていて、フェリー乗り場には思っていた以上に人が集まっていました。

ガイドは和歌山市語り部クラブの田伏充弘さん。途中で小雨も降ってきましたが、約4時間かけて砲台跡を中心に島全体にある戦争遺跡をじっくりと巡りました。田伏さん長時間の案内ありがとうございました。

島の中では徒歩での移動でしたが、なかなか大変でした。坂道も多く、足場もあまり良くありません。ハイキングというより、山歩きに近いでしょうか。歩きやすい靴で行くことをおすすめします。途中のタカノス山展望台で昼食(各自持参)。紀淡海峡を一望できる素晴らしい景色でした。

友ヶ島は砲台跡や弾薬庫跡だけでなく、所々に施設の跡が点在していて、本当に見どころがいっぱいの島でした。長年の月日の経過とともに崩れかかっている部分も多数ありますが、当時の面影を現代にしっかりと伝えています。残念ながら風化により立入禁止の場所も見受けられました。

「海軍聴音所跡」。海中の敵の潜水艦のスクリュー音を24時間体制で聞き分け察知する施設。このような施設があった事も初めて知りました。

次回の戦争展パネル展(2023年3月頃予定)の展示は、今回行った友ヶ島のフィールドワークが中心となります。興味のある方はぜひお越しください。

戦争展公開講座(2022年3月9日)開催されました

3月9日(水)、第115回南御堂ヒューマン・フォーラム 戦争展公開講座「大阪大空襲を語り継ぐ」が開催されました。会場の難波別院仮本堂(講堂)には30名近くの方が参加して下さいました。感染症対策を実施し、Zoomを使用したライブ配信も行いました。参加者の皆様ありがとうございました。

講師は「新聞うずみ火」代表・フリージャーナリストの矢野宏さん。

昨年、一昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため公開講座が延期。今回ようやく矢野さんをお迎えしてお話を聞くことができました。テーマは「大阪大空襲を語り継ぐ」。計8回に及ぶ大阪大空襲の話を中心に、講演の最初から最後の質疑応答まで熱のこもったお話をして下さいました。

 

「一人一人家庭があって家族がある。それが一瞬にして奪われてしまう。それが戦争だ。」

矢野さんは多くの戦争体験者を取材されています。講演の間には矢野さんが体験者の記憶を記録として残すために制作された「語り継ぐ大阪大空襲」のDVDを鑑賞しました。このDVDは小中高生の平和学習に使われているそうです。DVD では3人の空襲体験者の方たちが証言して下さいます。

〇藤原まり子さん 当時0歳。生まれて2時間後に防空壕に焼夷弾が落ち、大やけどを負い左足が変形。中学2年生の時、足を切断し義足に。

「戦争がなければこんなに悩まなくてもいいのに。戦争は絶対いけないこと。」

〇吉田栄子さん 当時10歳。一人で岬町の親戚宅に疎開中、難波の自宅が空襲に遇い家族9人が亡くなる。戦後は親戚の家を転々とする。

「戦争は誰のためにもならない。勝っても負けても泣くことばっかり。」

〇鄭末鮮(チョンマルソン)さん 当時11歳。1トン爆弾で家族4人が亡くなる。在日コリアン2世であることを隠し70代まで日本名で暮らす。

「戦争していいことは何もない。100のうち1もない。」

この3人の方たちは戦争によってかけがえのないものが一瞬にして奪われました。また戦後も大変辛い日々を送られています。その方たちが語る「戦争はいけない」という言葉には非常に重みを感じます。

矢野さんは最後に、ワイツゼッカー元ドイツ大統領の「真実を直視しよう」という言葉を挙げられ、色んな情報が錯綜しているが、真実を見抜く目を持ってくださいと呼びかけられていました。矢野さんの真実に向き合い、誰もが生まれてきて良かったと思える社会をつくっていかなければならないという熱い思いは痛いほど伝わってきました。ご講演いただき誠にありがとうございました。

 

※現在、難波別院御堂会館1階エントランスにて、戦争展パネル展開催中です。開催期間は3月28日(月)までとなっていますのでご注意ください。入場無料でどなたでもご覧いただけます。ご来場お待ちしております。

お問合せ 真宗大谷派大阪教務所 TEL 06-6251-4720

2022年 戦争展公開講座開催のお知らせ

今回戦争展実行委員会では、一昨年、昨年と新型コロナウイルス感染拡大のため延期となっていた公開講座を開催いたします。

「新聞うずみ火」代表・ジャーナリストの矢野宏さんを講師にお迎えいたします。

参加無料です。戦争展パネル展(3月5日~3月28日)と併せてお願い申し上げます。

 

【第115回 南御堂ヒューマン・フォーラム  戦争展公開講座】

「大阪大空襲を語り継ぐ」

講師 矢野宏氏

日時 2022年3月9日(水) 18:00~

会場 難波別院 同朋会館1階仮本堂(講堂)

主催 真宗大谷派大阪教区教化委員会

共催 難波別院(南御堂)

お問合せ 真宗大谷派大阪教務所 TEL06-6251-4720

 

当日ご来場が難しい方、また不安な方はZoomでもご参加いただけます。

ミーティングID 899 2440 8148

パスコード 367654

※当日、大阪府に緊急事態宣言が発令されている場合は、会場での開催を取り止めZoomのみでの開催とさせていただきます。ご了承ください。

 

戦争展2021年度(2022.3)チラシ(裏)0117

2022年 戦争展パネル展開催のお知らせ

私たち戦争展実行委員会では、第1回大阪大空襲(1945年3月13日~14日)のあった3月の時期に毎年戦争展を開催し、「二度と戦争を起こしてはならない」と呼びかけ続けています。

今年も予定通り戦争展パネル展を開催させていただきます。今回は大阪大空襲、昨年フィールドワークを行った鶉野飛行場跡の写真などを展示いたします。新型コロナウイルス感染症の感染再拡大により不安定な中での開催となりますが、一人でも多くの方に戦争について共に考えていただけたらと思います。

入場無料でどなたでもご覧いただけます。ご来場お待ちしております。

 

【2022年 戦争展 遺跡からみる戦争の姿 ~語り継がれる想い~】

日時 2022年3月5日(土)~3月28日(月) 9時~17時半

会場 真宗大谷派難波別院(南御堂) 御堂会館1階エントランス

お問合せ 真宗大谷派大阪教務所 TEL 06-6251-4720

 

戦争展2021年度(2022.3)チラシ(表)0117戦争展2021年度(2022.3)チラシ(裏)0117